様々なスタートアップ企業の営業組織つくりで取り入れられている『The Model(ザ・モデル)』
営業プロセス(マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセス)を分業化し、数値化・可視化することで効率的に売上アップをさせていきます。The model型組織では、各段階を担当する部門間で情報をしっかりと連携していくことが肝となります。
その情報連携のために、様々な営業支援ツールが導入されています。今回は、TheModel型組織の全プロセスの概要について説明していきます。
マーケティング
マーケティングとは、「集客し、来訪者を見込み客に変えること」です。
具体的には
- 自社窓口(HP、LP、イベント、セミナー等)への来訪者から
- 連絡先(メール、電話、LINE ID、住所など)を取得する
上記により来訪者➡見込客へと進化させます。
来訪者数×獲得率=見込客数
来訪者数を増やすための施策として以下の方法があります。
SEO対策
Googleなどで検索したときに自社HP/LPを上位表示させることです。
MEO対策
MEO対策とは、Googleマップで検索した際に上位に表示させることです。店舗型のビジネスで行われるマーケティング施策です。
SNS運用
インスタグラム・Twitter・Tiktokの運用・育成することで集客を行います。
リスティング広告
検索時に表示される広告のこと
ディスプレイ広告(バナー広告、SNS広告)
WEBサイトの広告枠に表示される画像広告、動画広告、テキスト広告のことです。
その他
CM、展示場・イベント・セミナー、雑誌広告、チラシのポスティングなどがあります。
連絡先の獲得方法
資料請求する際に企業情報を入力させたり、HP/LPの問合せフォームにより連絡先を取得したり、セミナー後のアンケートで連絡先を取得したり、公式LINE登録に誘導させたりすることで連絡先を取得します。
インサイドセールス
インサイドセールスとは、「連絡先を取得した見込客とのアポを取る」ことです。
ただし、マーケティングで獲得した見込客は自社商品に対する興味関心に温度差があります。そのため、なるべく温度感の高い見込客をフィールドセールスに渡すために、見込客に対して十分な「顧客育成(ナーチャリング)」を行います。
見込客数×案件化率=案件数
マーケティング部隊から渡された見込客を案件化に繋げるための工夫として以下があります。
プロスペクト(可能性の高い見込客)の選別
インサイドセールス部隊は、なるべく可能性の高い見込客に対してアプローチを行った方が効率出来です。そのプロスペクトを選別し、ナーチャリング(顧客育成)し、架電を行います。
ナーチャリング(顧客育成)
ナーチャリングとは顧客育成のことで、温度感の低い見込客の温度を高める行為です。具体的には、メルマガやLINEのステップメールなどで定期的な情報共有を行うことで見込客の興味関心を高めアポ獲得に繋げます。
架電(ヒアリング・アポ取り)
架電時にBANT情報等のヒアリングを行います。
- B:予算
- A:決裁者が誰か
- N:ニーズ
- T:導入時期
特に私でしたら、ニーズのヒアリングを徹底し、顧客がうまく理解できていない自社の課題を言語化します。その課題に対して、自社商材が最適であることを伝え「一度詳しく話を聞いてみますか?」と、アポを獲得します。
フィールドセールス
フィールドセールスとは、「顧客訪問し、契約を獲得する」ことです。
プルデンシャルの十八番です。
案件数×受注率=受注数
フィールドセールスによる受注率を上げるためには、人のスキルの向上とSFAツールによる営業効率化が重要となってきます。
人のスキルの向上
人のスキルの向上は私がこれまでずっと行っていた部分です。以下の記事を参考にしてください。
①アイスブレイク
②ニード喚起・ニーズヒアリング
③プレゼンの考え方
④響くプレゼンのコツ
⑤クロージングとは
SFA/CRMツール
セールスフォースを使っている企業が多いのですが、あまりにも機能が多く使いこなせていないという声をよく聞きます。また、料金が高いとの声も聴くので、弊社ではエストニア発のSFAツールであるPipedriveを使用しています。
Pipedriveでは上記のようにお客様がどのフェーズにいるかを直感的に管理出来たり、お客様とどんなメールのやり取りが進んでいるかを把握出来たり、Googleと連動したスケジュール調整URLの発行など、営業効率化のための様々なことができます。
私自身も1年間使用してかなり理解できるようになったので、弊社紹介でPipedriveを導入される方は、営業研修もセットで設計のお手伝いもします。
(月当たり1社のみとさせていただきます。)
(ちなみにこのフォームもPipedriveの機能の一つです。入力されると上記画像のリードインに登録されます。)
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスとは、「顧客が自社商材をキチンと導入し、成功に繋げる」ことです。
これまではコールセンターへの問い合わせが主流でしたがライブチャット、ナレッジベース、チャットボットなどを導入し、顧客サポートを充実・効率化することで顧客満足度の向上・企業のコスト削減に繋がります。
まとめ
以上がTheModel型組織の大まかな全容です。これまで一人で行ってきた営業活動のプロセスを分業化し効率化させることで売上を飛躍的にアップさせます。
TheModel型組織を採用しているSaaS企業は非常に多く、「質」を重視している人材を好んで採用している傾向があります。
またTheModel型組織を採用することによって
「インサイドセールス部隊が送り込んでくる見込み客の質が低い!」
「フィールドセールスのプレゼン力が弱い」
など他責思考な問題も発生しているようです。
そのため、分業化していると言えど他部門の業務内容にも深く踏み込む当事者意識が重要となってきます。