一般企業からすると、保険の営業は義理人情プレゼント型の営業手法を取っていると思われがちです。また、一部外資系保険会社が取り入れているニードセールスもあまりよく理解してもらえていないのが現状です。
そのため、転職活動時にはその凄さを論理的に伝える必要がありますが、ほとんどの方が相手に伝わるような説明が出来ていません。
今回は、書類選考や面接時に自分がやってきた営業手法をわかりやすく伝えるための営業手法のThe Model化についてお伝えしていきます。
TheModel型営業とは?
The Model型組織とは、営業プロセスを上記のように4分割している組織のことです。
保険屋さんはこの全てのプロセスを一人で行っており超属人化しております。特にマーケティングとインサイドセールスの部分が特に属人化しています。ただし、一人一人の営業マンに属人化していては経営リスクが増大し、さらに教育コストが大きくなってしまうので、スタートアップ・ベンチャー企業界隈では営業プロセスを分割するTheModel型組織がよく取り入れられています。
ただし、一気通貫でやってきた営業マンは営業プロセスのすべてを把握できるのでTheModel型組織でも大きな強みとなります。そのため、各プロセスの工夫してきた点を説明できると面接でもあなたの価値が伝わりやすいです。
各プロセスでの工夫点の一例を共有します。
①連絡先取得(マーケティング)
集客➡連絡先取得によってアプローチ可能なお客様となります。
その集客や、連絡先を取得するために工夫してきた点をまとめましょう。
自分起点のコミュニティ形成
既存コミュニティに参加しても主導権を握れず影響力が弱い。そのため自分起点のコミュニティを形成してきた。コミュニティ形成の目的は、集客と自己ブランディングと単純接触効果を狙っている。ここでは一切商談に繋げず、「この人と付き合っておくとメリットがありそうだ。」と思って頂けるような振る舞いをする。
具体的には……
SNS
自己ブランディングに利用している。フォロワー数を増やし「ちょっとした芸能人に会う」という感覚を狙う。単純接触効果を狙い、商談に繋げるハードルを下げる。また、既存のお客様へSNSを通じた情報提供を行い紹介入手を狙っている。
具体的には……
ご紹介
コミュニティの方々に対して自分から「話を聞いてほしい」と依頼するのではなく、第三者からの紹介で初めて商談を行う。第三者の影響力を使うことで成約率が50%近く上がる。
具体的には……
実績
集客:交流会「新規〇〇名/回」、セミナー開催「新規〇〇名/回」…
連絡先取得率:80%
②案件化(インサイドセールス)
連絡先を取得してから商談につなげるために工夫していることをまとめましょう。
保険の話をする前提で紹介されたとき
この場合はそのまま商談を行う。意識する点は紹介者の影響力を使用すること。
営業マンが自社商材をおすすめすることはポジショントークと感じられるため。
第三者の視点から「話を聞いてよかった」と評価をもらっていることを伝える。
それ以外
「自分から話を聞きたい」と思わせるニード喚起を行う。
具体的には現状に不満不安を感じてもらう。その際に意識することは3段論法。
①一般的な話
②具体的な話
③当てはめる
※いきなり相手に不安訴求をすると売り込み感が強くなり嫌われる。
具体的には…
また、コミュニティメンバーから「話を聞いた方が良い」という事をレコメンドをしていただいてから初めて商談を行う。これにより、通常と比較し、成約率が20%近く上がる
実績
連絡先取得の状態から案件化まで:40%
③契約獲得(フィールドセールス)
【初回面談→プレゼンテーション→クロージング→申込み】のプロセスでそれぞれ移行率を上げるためにどんな工夫をしてきたかをまとめましょう。
初回面談
警戒心をゼロに近づけてから初めて商談をスタートさせる。警戒心を持ったままだと、どれだけ良い話をしても全く響かないため。
初回面談の目的は「次回前向きなアポを取る」こと。
具体的には…
プレゼンテーション
プレゼンテーションは「論理を用いて感情に訴えかける」ことを意識して進めている。
なぜなら、『人間は感情で意思決定し、論理で自己説得する』というプロセスを踏んでいるため。そのため、「解約返戻金500万円」などの定量的情報を相手のメリット(定性的情報)に変換して伝える。これによりプレゼンテーションの中でYesを少しずつ積み重ねていく。
具体的には…
クロージング
Yesを積み重ねることでお客様が自己説得する。
「契約させられた」
「満足して契約した」
この2つでは継続率が20%ほど差が生まれる。そのため、無理やり不安訴求して契約するのではなく、小さなYesを積み重ねることを徹底している。
具体的には…
実績
紹介による商談:成約率80%
それ以外の商談:成約率40%
④契約継続・紹介入手(カスタマーサクセス)
継続率を向上するために何を行っているか?
紹介を頂けるために何を行っているか?をまとめていきましょう。
継続率を上げるために
保険は「万が一」が起こるまで一切役に立たない商材。それまでは毎月口座からお金が引き落とされる忌々しい存在。そのため、「そもそも何故保険に入ったのか?」という内容を年に2回メールにてお伝えするようにしている。
紹介率を上げるために
お客様はプライベートや仕事が忙しく、保険の事なんてほとんど忘れている。そのため、「保険・資産形成・営業」というワードが日常生活の中で発生した際に自分の存在が真っ先に浮かぶようにする。そのため、SNSへの投稿・LINEでの情報共有などを定期的に行う。
また…
実績
継続率:98%
紹介率:20%
まとめ
いかがでしょうか?
一度、TheModelに従って自分の営業活動を振り返ってみましょう。
そして、振り返った結果
「私って、もっと出来るんじゃないか?」…と思う方もいると思いますので、そういう方は再チャレンジしても良いかと思います。
転職活動するにせよ、継続するにせよ、良い結果となることを祈ります。