保険営業時代、よくダブルバインドで悩みを抱えている後輩を見ていました。また、ダブルスタンダードにより上層部に対して不満を抱えレジスタンスを形成している後輩もいました。
マネジメント層は組織を崩壊させないためにもダブルバインドとダブルスタンダードについて対処しなくてはいけません。
ダブルバインド(二重拘束)
ダブルバインドとは…日本語で二重拘束という意味で、「矛盾したメッセージを指示される事で部下に精神的ストレスが大きくかかっている状態」を指します。
ダブルバインドの例
「成果を出したいなら売れてる人に聞け」
「お前が売れてる人に話を聞くのは早い」
「わからなかったらすぐに聞け」
「そんなこと自分で考えろ」
「積極的に挑戦しろ」
「そんなこと辞めろ」
ダブルバインドの影響
このような上司の矛盾メッセージにより
- 上司に対する萎縮
- 精神的ストレスによるうつ病発症
- パフォーマンスの低下
- 思考停止
- モチベーションの低下
- 離職の増加
が起こります。
ダブルバインドの対策
発言に対して責任を持つこと。
その場の感覚やノリで発言すると、誰しもが矛盾したメッセージを発してしまいがちです。そのため、部下の話を聞き、一度自分の中で言葉を咀嚼してから部下に伝えるようにしましょう。
部下の意見を聞き入れるスタンスを持つ。
人間だれしも完ぺきではありません。矛盾したメッセージをしたときに部下から指摘してもらうなど、何でも率直に言い合える関係性を構築することで、ダブルバインドを防げます。
そのために、まずは人の意見を聞き入れるスタンスを作りましょう。言論弾圧するような姿勢はNGです。
ダブルスタンダード(二重規範)
ダブルスタンダードとは…日本語で二重規範という意味で、「類似の状況下で異なる指針を適用させることで不公平になる状態」を指します。要は「あいつは良くて、なんで俺はダメなんだ」という事です。
ダブルスタンダードの例
「Aチームは顧客ファースト主義」
「我々のチームは売上至上主義」
「一部の人間は副業・在宅ワークOK」
「自分たちは副業・在宅ワーク禁止」
ダブルスタンダードの影響
このような不公平が生じるダブルスタンダードを適用させることで
- 上司に対する不信感
- 組織に対する不信感
- モチベーションの低下
- 離職の増大
などを招きます。
ダブルスタンダードの対策
二重規範を適用させる理由・基準を明確にする
例えば、「〇〇万円の売上達成により〜〜の条件適用」などの誰しもに明確な基準を提示することです。また、相手によって対応を変える場合は「〇〇さんは~~という課題があるから、今はその改善を重点的に行っていこう」など理由を明確に伝えることで相手の納得度は増します。
マネージャー同士の情報連携を行い一枚岩で動く
A上司とB上司で違う方針で動いているとダブルスタンダードが発生します。「あっちは良くてなぜこっちはダメなんだ」という不満が発生しないようにマネージャー同士は密な情報連携を行うことです。
まとめ
ダブルバインドやダブルスタンダードはマネジメントが体系化されていない組織で良く起こります。社員のモチベーションの低下、精神病の発症、離職率の増加などデメリットも多く、しっかりと対策することが重要です。