営業・マネジメント

「怪しい」と思われる営業がとるべき9個のアクション

前回の記事で、「怪しい」について深堀しました。

「怪しい」って何?人はなぜ「怪しい」と思うのか。 人はなぜ「怪しい」と思うのでしょうか?様々なスタートアップベンチャーの名前で検索すると、たいていサジェストで「〇〇 怪しい」と表示され...

そこで今回は営業における「怪しい」「信頼できる」人の違いを考察していきます。

「怪しい」とは

・本能を司る脳幹( ヘビ🐍の脳 )による危険信号です。
特に本能の中でも、自己防衛本能、現状維持バイアスが大きく関係しています。

まず、人にはコンフォートゾーンというものがあります。簡潔に言うと「居心地の良い空間」です。例えば「自分の過ごしている職場での常識」「日頃の飲み仲間」「いつもやっているルーティンワーク」「自宅のベッドでのスマホいじりの習慣」などです。

そして、このコンフォートゾーンの外にあるのが「未知(居心地が悪い)の空間」です。例えば「新しい職場や見知らぬ常識」「知らない人との会話」「いつもと違う行動」などです。

現状維持バイアスとは、「変化することを避ける」という本能です。コンフォートゾーンの外に出ようとすると現状維持バイアスによって引き戻されます。その際の引き戻し方が感情の操作で、「恐怖」「不安」「警戒」のような感情を与えることでなるべくコンフォートゾーンの状態をキープさせます。恒常性維持機能とも呼びます。

特に、何かしらの変化をさせようとしてくる営業パーソンに対して、ヒトは直感的に「怪しい」と感じやすいです。状況が好転するような変化なら「警戒」は解除されますが、ヒトは常に状況が悪化するような変化を本能的に警戒し避けようとします。それを匂わせてしまう行動が以下のような行動です。

「怪しい」と思われる典型的な営業パーソン

①抽象的(話に具体性が欠ける)
抽象度が高いと話を聞きながら色んな憶測を立ててしまいます。逆に具体的なら憶測を立てる必要もなく話を聞いていて楽です。

②目的不明(話の着地が見えない)
話を聞きながら、「どこに向かっているんだ?どこか悪い変化を自分に起こそうとしているのか?」と疑心暗鬼になりながら話を聞いてしまいます。

③表情に違和感(目が笑ってない、笑顔に違和感)
人は目と口の動きを見て、相手の感情を読み取ります。読み取った表情と言動が不一致していれば、警戒心を抱きます。
ちなみに犬は他の動物よりも目の周りの筋肉(眼輪筋)が発達しています。そのため人間は犬の感情を読み取りやすく、犬が人間の最大のパートナーになった理由の一つとも言われています。

怯えるわんこ

④身の丈に合っていない(高価なブランド、生活感)
普段ビジネスカジュアルな環境で過ごしている人がストリート系ファッション、派手なスーツ、ゴシックロリータのような服装をしている人を相対したら警戒心を抱きます。
派手なスーツでも雑誌のモデルのように様になっていれば憧れの対象ですが、童顔なのにスリーピースなどは怪しく感じられやすいです。

⑤距離感の不一致(なれなれしい)
自分のパーソナルスペースを犯してくる人間に対しては防衛本能が働きます。

⑥重要な話のときに目を合わせない(気恥ずかしさ程度なら問題なし)
重要なことなのに目を見て話さない人は、何か後ろめたいがあるのかと勘ぐってしまいます。

⑦会話の端々に損得勘定が垣間見える。
「自分の財布の中からお金を抜き取ろうとしているのか?」とマイナスの変化を避ける防衛本能が働いてしまいます。

⑧正体不明(何者なのかがわからない、プライベートが見えない)
行動が予測不能な人に対しては防衛本能が働きます。

⑨オーバーリアクション
普段リアクション薄い人が、いきなり大きくなったら「ネットワークビジネスにでもハマって、自分を勧誘してくるんじゃないか?」などと警戒してしまいます。

信頼を得やすい営業パーソン

なるべく怪しくないと思われるためには、上記9項目と逆の行動をとればよいかと思います。

①話が具体的
②目的が明確(結論ファースト)
③言っていることと表情・行動が一致している。
④相手の属性に合わせた服装(派手な時計、スーツなどを着ない)
⑤適切な距離感(相手の警戒レベルを感じ取り、適度に接することができる)
⑥重要なことほど相手の目を見て話す。
⑦損得勘定抜きで人のためになることを考える。
⑧何者なのかが明確(職業、目的、行動原理などが明確)
⑨適度なリアクション

いかがでしょうか?仮に上記のような人がいたら警戒心はかなり下がりませんか?
営業パーソンとして上記⑨項目は最低限意識しましょう。

ABOUT ME
ばたけん
エンジニアから営業マンに転職し、営業管理職をしておりました。 現在は会社の代表取締役をしています。 筋トレが趣味です。 築古物件投資もしています。