ビジネス

顧客を不幸にさせない営業マン

人は基本的に、お金を使うことに抵抗があります。それを乗り越えて顧客にモノの購入を促すのが営業マンです。しかし、モノを購入したお客様は本当に満足しているのでしょうか?

「良い買い物をした!」なのか「買わされてしまった…」

どちらの感情に持っていくのかは、営業マンの力量次第です。今回は、そんな「顧客満足」についてお話していきます。

「企業が生み出すものは満足した顧客」

経営学者であるピーター・ドラッカーの言葉に「企業が生み出すものは満足した顧客である」という名言があります。顧客は、企業から製品やサービスという『満足するための手段』を購入します。しかし、購入した顧客が満足しなければ、その企業は淘汰されていきます。

また営業マンは、顧客と膝を突き合わせて『満足するための手段(商品)』をプレゼンテーションします。つまり、営業マンという存在は顧客にとって『満足への窓口』となります。

もちろん『製品・サービスの質』も大切になってきますが、『営業マンが顧客に与える印象』も満足度に影響を与える大きなファクターとなります。

例えば、私の実体験ですが、

ある携帯キャリアからiPhoneを購入する際に、代理店担当の態度が最悪で、そのキャリアからは二度と購入しないと決めました。iPhoneに罪はありません。非常に短絡的な思考なのですが、私の感情が
「代理店担当にNO!」→「その会社自体もNO!」
となってしまったのです。仮に購入したとしてもとてつもなく不満だったでしょう。

また逆に、自分では絶対に買わないような服を友人に選んでもらったこともあります。購入直後は「ん〜どうなんだろこれ…」と思っていましたが、その友人から「かっこいいじゃん!めちゃくちゃいいじゃん!」などと褒められ、なんだか非常に満足する結果に至りました。

『製品・サービスの質』が顧客満足に影響するのはもちろんです。ただ、購入前後の『顧客の感情』もめちゃくちゃ重要です。その購入前後の『顧客の感情』を揺れ動かす営業マンの存在は顧客満足と切っても切れない関係です。

その『顧客の感情』に良い影響を与えるスキルについてお話していきます。

選択肢の数と自分で選んだ感

人には以下の心理的要素があります。

  • 全く選択肢がないとストレスを感じる。
  • 逆に選択肢が多いと人は選べない。(選択のパラドクス)

  • 他人に選ばされた選択肢はネガティブに捉える。
  • 自主的に選んだ選択肢はポジティブに捉える。

人は『選択できる権利も持った状態』に心地よさを感じます。しかし、人が記憶できるチャンク(情報の塊)は4つ程度が限界で、それ以上の選択肢があっても上手に比較できず、選択のパラドクスに陥ります。

そのため、営業マンは2〜3の選択肢を提示して、お客様が気が付かないような、ある程度の『誘導』により『自分で選んだ感』をもたせることで、満足度は高まります。

誘導の方法は


「A商品はお値段は安いのですが、操作にストレスを感じるかもしれません。一方、B商品はAに比べて少し高いのですが、とてもサクサク動きます。当店ではBを選ばれる方が多いのですが、どちらが良いですか?」

このように、「当店ではBを選ばれる方が多い」という『第三者の影響力』を交え誘導することで、お客様は適切な量の選択肢から『自分で選んだ感』を感じつつモノを購入することが出来ます。そうすることで、お客様の満足度を高めることができます。

『選択のパラドクス』については以下の記事を参考してください。

チョイス・ブラインドネス

人はモノを選んだ時に「自分が何故それを選んだのか?」が実はわかっていないことが多いです。人は『直感』で決断し、選んだ理由を後付けで考えます。

では、その『直感』の判断基準はどこから来ているのでしょうか?

それは『親近性と新奇性』が関わってきているようです

が関わってきているようです

親近性選好と新奇性選好

人物に関しては既視感のあるものに親近感が湧くようです。これを『親近性選好』といいます。
面白い実験があります。男性に2人の女性の写真を交互に見せた後に「どの女性が好きか?」と質問をしたところ、『長い時間見せられた女性を好きになる』傾向が出たそうです。
この性質は人間が狩猟採集民族時代に敵・味方の判別をつけるために、既視感がある人物を味方であると判定させるためかと考えられます。既視感への親近感がなければ種は絶滅している可能性があります。

風景に関しては逆に初めて見る景色を選ぶ傾向があるようです。これを『新奇性選好』の傾向といいます。確かに、同じ景色ばかり見ていても飽きてきますよね。人は、自分が見たことない景色を求めて、人々は旅行に行く要素もあるのかもしれません。(私自身がそう)
(参考:https://ci.nii.ac.jp/naid/130005489065/

今回は『親近性選好』という特性を活かした顧客満足のお話をします。

ザイオンス効果

ザイオンス効果とは「会う回数が増えれば増えるほど、相手との親密度が高まる。」という心理学効果です。いわゆる、『親近性選好』ですね。

初対面の人に対し、多くの人は警戒心を抱くケースが多いです。特に営業マンに対しては「何かものを売りつけられるのか?」という感情も入っているため、さらに警戒します。

仮に警戒している状況でお客様が商品を購入しても、購入後に不安要素満載となります。当然、親密度が高い状態で購入していただく方が、お客様のストレスは軽減され、満足度は高まるでしょう。

ザイオンス効果をうまく使って親密度を高めるために、以下のような例があります。

  • 定期的な訪問
  • TVチャット
  • SNSの利用
  • 顔写真付きメール 
    ※ナチュラルな状況が大切。
     メールで自分の顔写真を送りまくっては「キモい」と逆効果。

お客様の満足度は『誰から買うのか』が重要になってきます。お客様の満足度を高めるためには、まず警戒心をとき、さらに親密度を高めた状態で購入してもらうように工夫しましょう。

ABOUT ME
川端 謙斗
エンジニアから営業マンに転職し、営業管理職をしておりました。 現在は株式会社オメガイノベーションの代表取締役をしています。 筋トレが趣味です。 築古物件投資もしています。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です