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「怪しい」って何?人はなぜ「怪しい」と思うのか。

人はなぜ「怪しい」と思うのでしょうか?
様々なスタートアップベンチャーの名前で検索すると、たいていサジェストで
「〇〇 怪しい」と表示されます。

人はなぜ「怪しい」と思うのかを脳科学的に分析したいと思います。

怪しい一覧

怪しいと思われる行動をネットで片っ端から調べました。下記のようなシチュエーションが怪しいと思われやすいようです。

抽象的(話に具体性が欠ける)
目的不明(話の着地が見えない)
表情に違和感(目が笑ってない、笑顔に違和感)
身の丈に合っていない(高価なブランド、生活感)
距離感の不一致(なれなれしい)
重要な話のときに目を合わせない(気恥ずかしさ程度なら問題なし)
会話の端々に損得勘定が垣間見える。
正体不明(何者なのかがわからない、プライベートが見えない)
オーバーリアクション

「怪しい」の具体例。

結論から言うと、「怪しい」は自己防衛本能の一種です。
時間を奪われる。盗まれる。搾取される。騙される。襲われる。殺される…。
私が上記の危険を回避するため、過去「怪しい」と感じた場面を列挙してみます。

【時間を奪われる】
LINEにてピロンッ 「今日って予定空いてる?」
⇒「え?何?なんか怪しいぞ…」
⇒「え、なんかめんどくさいこと依頼されるのか…」

⇒22時頃に返信
「すみません。今日一日中忙しくて今LINE見ました。」

【盗まれる】
「カバンを預かっておきますよ」
⇒「なんかこいつ見た目怪しいぞ…」
⇒「え、財布とか取られたらどうしよう…貴重品だけ抜いておこ」
※日本では盗まれる確率が低いので、この警戒心が薄い人が多い。
 そのため海外旅行時にすりに合う確率が高い。

【搾取される】
「めちゃくちゃ利回りの良い投資商品がある」
⇒「なんか怪しいぞ…」
⇒「普通の投資商品に比べて異常に利回り高すぎる…常識的におかしい」

【襲われる】
チャラい男「うち、ワンちゃん飼ってるからさ…俺んち来ない?」
⇒「怪しい」
⇒「絶対〇〇〇目的じゃん」
※私が聞いた話です。チャラい男が私という訳ではありません。勘違いしないでください。

【殺される】
サンフランシスコのテンダーロインにて…
ボロボロの服を着た目がヤバいおっさんがずっとこっちを見ている
⇒「怪しい、なんかヤバい」

奇声を上げ始めた
⇒「やべぇ殺される!」

いかがでしたでしょうか?皆様、何個か同じようなシチュエーションはありましたでしょうか?

「怪しい」の危険信号は脳のどこから発している?

ここで一旦、脳の構造の話に移ります。

脳の構造は大別して
「ヘビ🐍の脳」
「ネコ🐈の脳」
「ヒト👦の脳」

の3つに分かれます。

①脳幹:「ヘビ🐍の脳」と言われ本能を司る。
呼吸、食欲、排せつ、睡眠、種の保存、自己防衛本能、快感、美意識、現状維持バイアスなど先天的に備わっているもの。

②旧皮質:「ネコ🐈の脳」といわれ愛情・感情を司る。
愛情(愛されている、嫌われている)、清潔観念、心地よく豊かに生きたい。などの欲求を支配している。こちらも先天的に備わっている。

③新皮質:「ヒト👦の脳」といわれ理性や知性を司る。
【新皮質右脳】
パターン認識、直感的把握機能、全体把握、情緒的感覚の処理
⇒処理した情報を脳の深くへフィードバック「感性が磨かれる」
【新皮質左脳】
論理的思考、分析的思考、言語能力
⇒外界の情報を論理的に分析する

つまり…
「ヘビ🐍の脳」:本能・先天的
「ネコ🐈の脳」:愛情・先天的
「ヒト👦の脳」:論理・後天的

となります。

情報の処理は「ヘビ🐍の脳」「ネコ🐈の脳」「ヒト👦の脳」の順番であり、「ヒト👦の脳」が満たされていないと、「ネコ🐈の脳」に敏感になります。つまり、愛情を敏感に感じ取ります。

「ヒト👦の脳」が満たさていない赤ちゃんは愛情にとりわけ敏感です。愛情を受けずに育つと精神的変調をきたすようです。

また、超エリートで「ヒト👦の脳」を鍛えている人でも、「ネコ🐈の脳」を害されると激怒したりします。そんな人間を鎮めるために論理的「ヒト👦の脳」に返すのは禁物です。

「怪しい」の正体は?

「怪しい」は本能を司る「ヘビ🐍の脳」からの危険信号です。この機能はすべての動物に備わっており、以下のような事象が起こったときに危険信号が発せられます。

・未知のモノ・コトにエンカウントした
・過去のネガティブ体験に共通点がある
・自分の慣習、常識から外れた事象が起こった

このような時に、爬虫類🐍などは「怪しい」という警戒モードに入り、自分の危険を回避する行動をとります。

爬虫類の例
①怪しい「ヘビ🐍の脳」
②回避「ヘビ🐍の脳」

ただし、人間は「ネコ🐈の脳」が発達しているので爬虫類よりも感情的要素が入り、また「ヒト👦の脳」により長い未来の予測を立てられることで様々な仮説が入ります。
(動物は【現在起こっている事象】くらいしか認識できない。)

人間の例
①怪しい  「ヘビ🐍の脳」&「ネコ🐈の脳」
「ヘビ🐍の脳」: 過去の危険パターンと類似している
「ネコ🐈の脳」:「自分だけいい思いをしようとしてる?」

②仮説   「ヒト👦の脳」
「ヒト👦の脳」:「でもこの人が言っていることは論理的に正しい」

③回避or受容「ヒト👦の脳」
「ヒト👦の脳」:「やってみようか」「いやこれは辞めておこう」

「ヘビ🐍の脳」により発せられる危険信号を、「ヒト👦の脳」は分析的思考や言語能力により受容することができます。人間のみが危険信号を乗り越えて挑戦できる動物といっても過言ではありません。
(他の動物があえて危険に飛び込むときは 「ネコ🐈の脳」 が侵された時で「子や仲間を助ける」時くらい。)

まとめ

以上を踏まえまとめると 「怪しい」とは

・本能を司る脳幹( ヘビ🐍の脳 )による危険信号
・未知の事象、常識・慣習から外れた事象、過去のネガティブに共通項がある事象に対して本能的に危険信号が発せられる
・人間は理性や知性を司る新皮質( ヒト👦の脳 )により、本能から発せられた危険信号を論理的に処理できる。

ただし、脳は極力省エネでありたいので、中には人間でも爬虫類と同様に「怪しい」モノを瞬時に回避してしまう方も一定数います。とりわけ、人間は言語で思考や仮説を立てているので、言語化能力に乏しいと行動が爬虫類よりになってしまいます。そうなってしまうと、何にも挑戦できないか、無謀な挑戦をしてしまうことになります。

これまでが「怪しい」の正体の分析でした。
参考文献は「脳の革命」という本です。とても面白い本なのでおすすめです。

余談  マズローの欲求五段階説 と脳の関連性

「ヘビ🐍の脳」「ネコ🐈の脳」「ヒト👦の脳」 の機能を順番に満たしていくことに深い快感や喜びを感じ、これを「機能快」と呼ぶそうです。

この機能快と マズローの欲求五段階説 は見事に一致しています。
※マズローの欲求五段階説:低次の欲求がある程度満たされると、高次の欲求が発生する説

生理的欲求   「ヘビ🐍の脳」 本能
安全の欲求   「ヘビ🐍の脳」 本能
愛と所属の欲求 「ネコ🐈の脳」 愛情
承認欲求    「ヒト👦の脳」 論理
自己実現    「ヒト👦の脳」 論理

「ネコ🐈の脳」 が満たされていない人間に対し、自己実現である「夢や向上心を持って取り組め!」などと促しても無意味な行為です。これを知ってから、自分が大切にしている人に対してはなるべく愛を持って接しようと思いました。 「ネコ🐈の脳」 というコップからあふれた愛情が、 「ヒト👦の脳」 というコップに注がれるイメージですね。

ABOUT ME
川端 謙斗
エンジニアから営業マンに転職し、営業管理職をしておりました。 現在は株式会社オメガイノベーションの代表取締役をしています。 筋トレが趣味です。 築古物件投資もしています。

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